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第6話

ロックの日に その6 推しが強い菅山先生には負ける。 すごすごと月を見て、一杯飲んだら帰ろう。 3階まで上がり、エレベーターの扉が開くとそこは広々としたソファが点在している居間のような部屋だった。 贅沢な部屋だなと思っていると、 「 お前の部屋相変わらずソファだらけで、又増えたんじゃないの? 」 「 仕方ないよな、独り寝だからベットじゃ寝れないんじゃないの? 」 「 ここに立派なキングサイズのベッドが置かれるようになったら、恋人が出来たって事かな 」 「 うるせぇ、勝手に言ってろ! 」 どっと上がる笑い声。 教頭先生、独り寝って、独身なんだ。 愛妻家で子どもしっかりいそうなイメージなのに。 思わずまじまじ隣にいる顔を見上げてしまう。 教頭先生が俺の視線を認めると少し困ったように眉を寄せて、 「 こっちだ 」 と案内した先は、 正面の広く大きな窓の先にある屋外のデッキ。 部屋と、同じくらいありそうなそのデッキスペースには、庭園を模した植栽がされていて、緩やかに月の光が差し込んで淡い影を作っていた。

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