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第14話
a memory from summer no.7
恋人編 その3
ひろしさんは朝早く出てったのね
姉貴にそう声をかけられた僕は、
夏休に入り授業も無くなってすっかりくつろいでいた。
「いいわね、学生は、
そうだ、和也さんが、
もう一着試したいのがあるから、って言ってたけど、連絡あった?」
その時ちょうど、ラインの着信の音がした。
あっ和也さんから
"時間があったら寄って、
今日明日は夜なら居るから~"
ざっと頭の中で予定のないのを確認して、
"今日、大丈夫。7時ごろに行きます。"
と書き込みしていると、後ろから覗いていた姉貴に、
「スタンプ、使わなきゃ」
と一言。
更に
「あんたの返しは、パンチが効いてないわ」
と、又一言。
ううう、僕は文字を打つだけが、精一杯です……
夜遅いから期待しないで待ってるようにと、相変わらず意味不明のセリフを残して姉貴が外に出た瞬間に
又ラインの着信。
和也さん?あれ、違うグループからだ……
え?!割井さんから?
" ヒロシさんと連絡取れないのですが、
何かありました? "
そうか、割井さんに言わないで研修に出かけちゃったんだ。
でも、連絡もつけられないって、なんでだろう?ヒロシさんのことだから、充電切れてるとか……
" ヒロシさんは学校から研修で関西に行っています "
" いつから? "
" 今朝からです "
" 昨夜から繋がらないのだけど、何か知ってますか? "
" ごめんなさい、わかりません "
思わずスマフォに頭を下げてしまった。
" ありがとう "
ラインは途切れた。
夕方和也さんの所に出かけようと、家を出たところで、又割井さんからラインが入った。
" 今晩は1人? "
" はいそうです "
" 今日は俺も8時には仕事が終わるので、一緒に夕飯食いましょう "
え?僕と?
驚いて、返事のできない僕に
又着信。
" 良ければ、8時半に荻窪駅で待ち合わせしよう "
応える暇もなく、いつの間にか"わかりました "と約束させられてしまった。
ライングループ入ってたんだね、僕も……
ヒロシさんがラインをするなんて本当に意外だけど、そう言えば確りとグループに入ってる。
あれ?もう1人入ってる。
この朝霞さんて、誰だろう?
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