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第25話

a memory from summer no.18 職場編 その11 昨夜の熱のせいもあり、早々にベッドに篭った俺は朝までそのまま熟睡したようだった。 スッキリと目覚めた朝、隣のベッドには誰もいない。そして、メーキングしたままのベッド。 そこには誰も寝た形跡はなかった。 居間のドアも開けてもそこには誰もいない。ただ少し人のいた気配と、3人がけのソファーに毛布が畳まれていた。 もしかして、ここで寝た? 胸のあたりがどきりとした俺はとにかく教頭先生を探すために着替えて、ホテルのロビーまで降りた。 行くあてもなくキョロキョロしていると、メインのドアからいかにもトレーニングという姿の先生が入ってきた。 「 おう、おはよう! どうした?もう大丈夫なのか? 」 「 あ、はい、、それよりも 」 「 あっちー汗だくだよ、俺は部屋に帰るから 」 といってスタコラとエレベーターホールに行ってしまう。 なんなんだこの人、いなかった説明もなしに、って、あれだけ汗だくなら走ってきたってわかるけど… いま降りてきたエレベーターに乗って又上に上がる… 壁にもたれかかっている身体はいつもより、靭くしなやかに見える。 「 トレーニングしてるんですね 」 「 それほどじゃないけど、精神安定のためには走ってるよ 」 「 体力増強のため、じゃなくて? 」 珍しい理由に問い返すと、 「 まあな、歳食ってても色々朝萎えるんだよ 」 と謎の言葉。 部屋の鍵を開けて中に入るとさっそくシャワー行くからと、ふたたび俺は1人になった。 時計を確認すると、朝の7時を少し回っていた。会議場はホテルの向かいの建物で歩いて5分ほどだからかなり余裕はある。 それでも着替えることにした。 仕事だから一応スーツに着替え、空調で寒い場合を考えて上着も持つことにした。用意が粗方終わった頃、教頭先生がバスルームから出る音がしたので、慌て寝室からは出た。 何故だか、浴室から出てくるプライベートすぎる姿は見れないと思った。

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