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第162話
あの頃の気持ちに (ジュンヤ) その16
象牙色の陶器に細い筆で履いたように流れるまなじり。
快感にここをしかめて泣く事があるのだろうか。
男の泣き顔なんて見たくもないと思ってたが、初めて泣かしてみたいと思った。
薄い皮膚の尖った喉仏に舌をねっとりと絡めながら、両方の乳首を指で可愛がれば、
胸を突き出すようにしながら肩からローブを絨毯にはたりと落とす。
布から自由になった女のそれよりずっとしっかりした硬さと重さを伝える身体に腕を回す。
ジュンヤの腕は俺の尻をズボン越しに掴んで揉みしだく。
男の手に支配されることには慣れていないが、たしかに俺の身体から布を剥がそうとはっているのは男の長い指。
抱いているのは俺なのに抱かれているような不思議な感覚にいつになく制御できない劣情が立ち上がってくるのを感じた。
ネクタイを外し、シャツを通り過ぎた手はベルトに行きつく。ファスナーを下げてズボンにかけるその手を自分で脱ぐからと制した俺の腕を、背後に回すと外したネクタイでその手首を縛り上げた。
「 おいおい、なんの真似だよ
また、よその男でも出てくるのか? 」
とそんな問いも無視しながら、ブリーフ越しにたっぷりと唾液を絡ませた舌で俺のムスコを舐め上げた。
とうに立ち上がっていたムスコを長い舌でアイスでも舐めるような愛撫を繰り返す。経験豊富な性技に俺のムスコもしっかりと応えていく。
俺のうめき声に更に亀頭の孔を探り舌をさし込ませるようにしながら後ろの重たく揺れるフグリをもみあげる。器用に性感を煽られ昂まった射精感にもう爆ぜるのは間近。小刻みに震える尻に引っかかっているブリーフを後ろ手に縛られて不自由な指で押し下げると、
ジュンヤの口元に性器が露わになる。ジュンヤは怒張したそれを扱きながらもう一度深く含む前に唇で愛おしそうに先端を吸うと、
「 子どものころ俺あんたのこれに触りたくてたまんなかった、あの頃から俺そうだったんだろうな 」
とつぶやいた。
その声を聞きながらジュンヤの口腔で逝った俺の気分は最悪に複雑だ……
口腔に含めたものを何度か喉を鳴らして飲み込んだジュンヤは、シャンパンのボトルを掴むとそのまま俺の口に傾ける。一口自分も含んでそのままもう一回俺のムスコを頬張った。
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