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第172話
あの頃の気持ちに (ジュンヤ) その26
(15禁)
髪を揺らして荒い息を吐き、何度目かの頂点に堕ちたのはだいぶ夜も更けてからだった。
「 シャワー浴びるか?」
とジュンヤに尋ねると、
「 先にいってて 」
という応え。
やっぱり男でも一緒に浴びるんだな、と妙な気持ちが思い出し笑いに出たのがまずかったのか
「 今、女の時と比べただろ 」
とその長いしっかりとした指で俺の萎えた性器を思いっきり握られた。
濁り潰されるかというその勢いに、
やっぱり今夜抱いたのは男だったんだと思った事はこの先このジュンヤの身体を俺のものにしたいなら死んでも言えない。
そうだよな、
俺はジュンヤをもう離せない。
シャワーを浴びて溜めた湯船に浸かっていると、ドアを開けてジュンヤが裸のまま入ってきた。
さっきまで乳繰りあっていた身体なのに、湯船から見上げるそれは肩幅と腰と脚の長さ、腕の肉付き、小ぶりな頭まで鑑賞用には抜群なスタイルだ。
繁々と眺める俺の視線に、
「 なに?なんかついてる?」
と茶化し半分で萎えた前を触りながら言うので、
「 あぁ、立派に成長したなって思ってるよ。別れた時は中学から高校に上がる時だもんな……大人になる筈だ 」
と真面目くさった声で語ってやると、
「 息子だと思ってた時期もあった?」
と思ってもいなかった問いが返る。
勿論だ、と言おうとしたが、その先は言葉にならなかった。
俺はジュンヤをほんとうの意味で俺の息子だと思ったことがあったんだろうか。
「 なんだよ、そこ、
考えるところかよ 」
と言いながらシャワーの下に入るジュンヤの薄い象牙色のプリンとした尻たぶにまた欲情する自分に苦笑いした。
まずいな、緩く勃ち上がりそうな気配のムスコを握り
「 先にでるわ 」
と言いながらジュンヤの尻たぶに指を滑らすと
「 ダメだ、一緒に風呂に入る 」
とその指ごと掴まれてもう一度湯船に押し込まれる。湯船に寝そべった俺の上にそのまま跨ると、
「 俺さぁ、
付き合ってる男がいるんだよね。会ったことあるだろ?病院にいたあいつともう一人は金髪のセフレみたいなの 」
話の先が見えないので
取り敢えずは頷いた。
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