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さよなら処女(アナル)
「んぅっ…」
部屋の中に低めの喘ぎ声が響く。
ベッドの上、北山くんに後ろ抱きにされた西くんの足の間、コンドームを被せた私の指は西くんのお尻の穴に吸い込まれる。
「入口のキツい所は痛いから、そこは優しくね。さっき中まできれいにしたから今は平気だけど。中は柔らかいでしょ」
「ほんとだ、柔らかい」
入口のきつい輪をぐるりとなぞると「ぅっ」と西くんが呻く。
「西は、ちょっと力抜こうか」
そう言うと私の目の前のおちんちんを北山くんが撫で握った。
「ぁっ」
思わずといったふうに西くんから喘ぎが漏れる。それと同時に指に感じるきつい輪がぎゅっと動き、力の入っていた両足から力が抜ける。
「ゆっくり、中をなぞって。最初は何にも感じないけどだんだん慣れてくるから。そしたら前立腺…、場所わかる?」
「前側の指曲げたところ?」
「も少し指を入れて曲げる感じかな。勃ってくると大きくなるんだけど、そろそろわかるかな」
私は性感マッサージの指導を受ける新人風俗嬢さながらに北山くんに教授され、西くんの身体を開いていく。指示通りにゆっくりと指で中をなぞると、西くんのくぐもった呻きが聞こえ、時折そこに甘い声が混じる。
「んぅっ、うぅ…、ぁっ…」
「たぶんその辺…」
西くんの反応を見ながら北山くんが教えてくれる。
「これ、かな…?」
柔らかな壁の奥につるんとした卵のような感触がある。
「やさしく、ね。ゆっくり圧したり弛めたりしながら撫でて」
言われた通りに力を入れたり抜いたりしてゆっくりと刺激すると「上手」と言いながら北山くんがおちんちんを愛撫する。
さすが男同士、女ではなかなか出来ない手の動き、よどみがない。
「ぁっ、北山っ、手やめてっ」
「だぁめ。一緒にした方が気持ちいいんだって。気持ちいいとこだけ集中してて」
西くんに話す北山くんの声が甘い。
あー、神様。私は壁…いやおもちゃです。この手は北山くんの手。北山くんが前から後ろから西くんを喘がせてます。
「ぅぅっ…、ん、南さん、ちょっ…それっ…」
あ、ちょっと待って西くん、私の名前呼ばないで。現実に戻るから!
私は今、北山くんの一部…
「お尻も気持ちよくなってきた?」
耳元に囁くように優しく北山くんが囁く。
「んんんっ」
苦し気な、気持ち良さ気な西くんの声。
「南さん、玉とお尻の間も刺激してあげて。それされると堪んないから」
あぁ、なるほど…と思いながら片方の手で優しく玉を包み込む。
「うぁっ」
叫ぶ様な甘い声が漏れた。愉しい! ナニコレ! すっごい愉しい!!
気を良くして玉とお尻の間、外からも前立腺のあたりを撫でて刺激する。
「んんんっぅ、あぁっ」
甘さと艶が格段に違う、明らかな快感の声。
「きもちいいね。いいよ、イっても」
そして北山くんの声も艶が増す。西くんを抑えていた腕はいつの間にか乳首を愛撫している。
「ん、あっ、ぁ」
断続的な喘ぎ声に「イキな」と言って、北山くんが濃厚なキスをした。指に触れる前立腺が大きく固くなったと思うと、くぐもった叫ぶような喘ぎが漏れて白濁とした液が飛ぶ。西くんの身体はビクビクと跳ねお尻の穴がギューッと締まり、前立腺が小さく柔らかくなるのを感じる。優しく前立腺を圧すとイったばかりのおちんちんからトロリと精液が漏れた。
濃厚なキスを終え北山くんがおちんちんから手を離すのを見届けて、お尻の穴から指を抜く。抱きかかえられた西くんは、腹に精液を飛び散らし荒い息を吐いている。
本当に、神様!! 神に感謝しながら目の前の光景を心のアルバムに焼き付ける。絶対、一生、忘れない!!
「南さん…」
西くんが手を出してハグを要求する。
いや、空気だから! と拒否したい気持ちをぐっと抑えて応じる。抱きしめられキスされそうになる。
「キスはダメ」
貴方の運命の人として下さい! と拒否をすると、そのまま身体を反され伸し掛かられる。
やっぱり?
「そうだよねぇ」とため息を吐き、ダメじゃないけど嫌、嫌じゃないけどダメだから~!! 心の中で叫んで、はっと気付く。
え、この態勢最高なんじゃない!? 北山くんに尻向けちゃってるんじゃない!?
北山くんはと見ると指でしぃーっとして、そのまま続けてと頷かれる。
ここは女の見せどころ! いや腐女子魂の見せどころ!! 耐えて見せると覚悟を決めると、西くんは私のおっぱいを子猫の様に舐めにかかる。と、西くんの身体がビクリと跳ねた。後ろから北山くんがお尻の愛撫を開始したからだ。
「えっ、ちょっと、北山やめっ」
有無を言わさず西くんの尻に指を差し込む。
「んぁっ」
「気にしないで続けてよ」
二人で少し攻防した後、西くんが諦めて再び私のおっぱいに愛撫を開始する。けれどお尻に意識が行って集中出来ないのが丸わかりだ。おっぱいを舐め揉む間に「ぁあっ」っと喘ぎを漏らし、時折快感に耐えて震えている。
可愛いにも程があります!! おっぱいは忘れていいから! そっち集中して~!! と願っているうちに、おっぱいは本当におっぱい枕と化して抱きつかれるだけになる。
どれだけそのまま耐えただろうか。クチュクチュと濡れた音をさせて「あっ、ぁっ」と西くんが甘い声だけを漏らすようになると、北山くんが西くんに覆いかぶさる。
西くんの身体がぐっと押され、挿入を試みているのが分った。
「んんっ」
一際高い声を上げた西くんに北山くんが甘く命令する。
「腰はちゃんと上げててね。じゃないと南さん潰れちゃうよ」
存在自体を忘れていたのだろう、はっと私を見ると「やっ」と北山くんのおちんちんを拒む動きをする。当然それは受け入れられる事なく「やだ、やだっ」と甘い声をあげて、全てを飲み込まされる。
忘れてくれて本望です!! 枕だから! 視姦プレイ的な枕だから!
枕になりきって、揺さぶられて喘ぎ、時折私の視線に羞恥する西くんを堪能する。と同時に、夢中で西くんを攻める北山くんを堪能する。
死ぬ。死んでしまう。もう、絶対明日死ぬ。きっと今、一生分の幸運を使い切ってる。
想像もしたことない絶景に言葉もなく、ただただ、感謝した。
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