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朝食の誘い3

当たり前なのだろうと思えるのは、それを観察できるだけの心の余裕があるからだろうか。 侍従と思われる人間もいるのだから、暴虐王として振舞わなければならない事は分かっている。 国力を上げるためであれば、目の前の男は喜んで暴虐王と呼ばれることを、もうレオニードは知っている。 態と彼がそういう様に周りに見せ、噂をふりまき力を得ようとしていることをレオニードはもう理解していた。 それが彼の目的のためだとレオニードは知っているのに、何故朝から呼び出したのかが分からなかった。 こんな状況でまともに話ができる訳がないし、暴虐王であることを見せて何が目的なのか分からないまま、黙々と食事をつづけた。 「馬には乗れるか?」 そのまま朝食の時間が終わるものなのだろうとレオニードが思い始めた時、劉祜は突然そう言った。 軍歴をある程度調べていると言っていた。 当然劉祜はレオニードが馬に乗れること位知っている筈だった。 そもそも、この国では貴族の嗜みの一つだということをレオニードはすでに学んでいる。 「のれますよ。」 けれど、今は馬を所有していない。 何故そんなことを言うのか分からなかった。 「では、遠乗りにいくぞ。」 レオニードにたずねる言い方ではない。もう決まっていることとして劉祜は言った。

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