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誓い15

◆ 行為の後の余韻と、まどろみの中にレオニードはいた。 体はまだ少し火照っている。 服を脱いだ時に枕元に置いた短刀を手に取る。 初めてレオニードが劉祜に貰ったものだ。 肌身離さず、ずっと手元に置いている。 美しい設えは、劉祜と正反対に思えるのに見る度に劉祜を思い出す。 劉祜はレオニードを背中側から緩く手をまわしている。 「俺はきっと、いい恋人にもいい夫にもなれない。」 劉祜の言葉は少しくすぐったい。 不器用にも思えるその言葉が好きだとレオニードは思った。 レオニードは振り返らずに吐息でだけ笑った。生まれて一度も上げたことの無かった嬌声を先ほどまであげていた為、喉に違和感がある気がした。 「別にいいさ。友達には伴侶として紹介してくれただけで充分だ。」 かすれた声でレオニードは言った。 地下室の少女を思い出してレオニードは言った。 彼女に自分の番だと紹介されたときの言葉にできない感情をレオニードは思い出していた。 「今日、……じゃないな昨日かにしたって二人きりになるために気を使ってくれたんだろ?」 本人に前言われたことだ。王にそんな自由等無いこと位今のレオニードにも分かる。 それを曲げてくれたのだ。 充分すぎる伴侶に、違い無かった。

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