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めでたしめでたしのその後で5
「声をだしてくれていいから。」
隣は空室だってさ。
劉祜に言われるがそういう問題ではない。
誰か、第三者に聞かせるのが怖くて声をこらえている訳ではない。
あられもない声を上げてしまうと、自分が感じていると再認識させられて、どこまでも快楽に流されてしまいそうなのだ。
今の刺激だけで、下穿きが先走りで濡れてシミになってしまっているだろう。
劉祜は「声を聞かせて。」と言ってレオニードのふくらみを寝間着の上からゆるゆるとしごいた。
「あっ、やぁっ……。」
待ち望んでいた刺激だった。
鼻にかかった様な嬌声を思わず上げてしまう。
「王宮を出るときに、こんなものを持ち出した俺を浅ましく思うか?」
劉祜が取り出したものは、最初の行為の時にレオニードに塗っていた香油だった。
多分痛みを和らげて、興奮させる効果がある。
二人の生活が当たり前にあることを考えてくれた人にそんなことを思うはずが無い。
「まさか。」
今度はレオニードが否定をした。
別に浅ましいとは思わなかった。
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