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④
「~ッ、ッ!」
何だこれ、何だよこれ!
こんな顔初めて見た!
陰山ってこんなにッ、こんなに可愛いとか俺知ら…
「何するんだ貴様ッ!」
「痛でっ!あっ、陰山!」
すぐさま俺の手を払い退け立ち上がった陰山は
バタバタと教室から出て行ってしまう
「あ~あ~あ~…行っちゃった」
「陽向、なにやってんだよ~」
「九條……俺ッ」
「うわっ、くっつくなって!キモい、暑苦しいッ!」
心臓がバクバク止まんなくて、すっげぇ痛過ぎる
あの潤んだ目に体がムズムズしてくるこの感じ
こんな事、今までなかった
(綺麗な顔だったなぁ……それよりも)
いつも無表情な顔があんなに真っ赤になって
泣きそうで…
やべぇ、俺
今、九條にしてるみたいに、陰山をギュっとしたくて、もっと触りたくて
堪んない!
「どうしようどうしよう!俺、好きになっちゃった!」
「はぁあ、何だ突然?俺じゃねーよな?つーか、ついに頭沸いたか?」
「なぁなぁ、九條。告白って手紙派?それとも面と向かって直接系?陰山にはどっちがいいかな?」
「うわっ、無視かよ」
「そん時さ『触ってもイイ?』で良いかな?
あっ、それとも『一緒にエッチしよ!』そっちの方が分かりやすいかな?」
「……『付き合って下さい』が妥当じゃね?」
「そっか!サンキュー九條!
『俺たち付き合おう陰山ッ!』『付き合うしかないから!』よしっ、もうちょっと練習するか!」
「おーおー頑張れ~」
図書室にいた陰山に練習の成果を発揮するのは
次の日の出来事…
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そんなこんなで、いざ告白ッ!
結果、陰山くんぶっ倒れましたが…
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