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第3話 - ①

超短絡的思考と超内向的思考 ■■■■■■■■■■■■ 「陰山、陰山ッ、なぁ陰山なんで無視するんだよ!」 「………ッ」 「なぁってば!」 無視するに決まってるだろ! なんでコイツは平気なんだっ 大勢の人の前で、あんな……ッいかがわしい事をしておいて、今も廊下を歩くだけでこのヒソヒソ話し声が聞こえていると言うのが分からないのか! 「陰山、今日さ昼メシ一緒に食べようなッ、でさー…」 だからっ! 「…ッ、話しかけるなッ貴様とは話す事なんて無い!」 きっとコイツはハッキリ言わないと理解しないボケ茄子 意を決して、その事を口にすれば… 「え?それって……」 「っ……そう言う意味だ」 表情を曇らせた陽向に若干の罪悪感を感じつつも、これ以上付きまとわれても迷惑なだけ でもこれでまた静かに過ごせる… そう思ってまた歩き始めた時… 「フィーリングで通じ合っているって事? 陰山もそう思ってたんだ!」 「は?」 「すげーよ、陰山!俺たち同んなじ事思ってたとか運命じゃん。わざわざ言葉にしなくても想いは一緒って、ヤベェ!」 何でそうなる? そして、何で俺の両手を握ってそんなに嬉しそうに見つめてくる? 「俺、ぜっっーたいに幸せにする! やっぱり陰山は運命の人だ!」 「ッーー、なッ!?待て貴様ッ、どこをどう捉えたらそんな答えが出てー…ゴホッ、グ…ゴホゴホッ」 「うんうん、陰山無理して喋らなんても言いたい事は俺分かってっから! 『俺たち超お似合い』だろ?」 「ーーッ!!?」 なぜ… 得意満面の笑顔でそんな事を口に出来る? コイツの思考回路はどうなっているんだ? それに… どんどん悪化してないか?

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