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青いポインセチアの花言葉 14
トーストとスクランブルエッグと、コーヒーの香り、カップをテーブルに置いて向かい合わせに座ると、そこに彼のいる風景が広がる。私は今を生きているのだ。
時代の流れ──尚彦と私の間の出来事も時の流れに飲み込まれ、遥か彼方に押し流された。もう戻ることはない、この先にあるのは大と私の未来だと信じたい──
「……どうかした?」
「い、いや、何でもないよ」
「この玉子、すごく美味しい」
「そう、良かった」
食事を済ませたあとも若さいっぱい、そっちの欲求もいっぱいの大の執拗な要求に負けて、やっと眠りについた私が目を覚ましたのは午前十時。
「今日は……水曜日、だったな。午前の講義はなし、助かった」
精液をバシバシ出しまくった男はすっかり満足した様子で眠りこけている。
いい気なものだと呆れつつ、もうひと眠りしようとした時、テーブルの上の携帯電話がけたたましく鳴り出して、慌てた私は大を叩き起こした。
「え、何?」
「キミのケータイが鳴ってる。私が出るわけにはいかないだろう」
うーん、と曖昧な返事をした彼は寝ぼけまなこをこすりながら、着信ボタンを押した。
「……よう、松下か。何? ああ、大丈夫だよ、迷惑かけて悪かったな。すっかり泥酔状態ってやつでさ、ウチ帰って爆睡。うん、それで? 今日の二限って……やべぇ! 植生は出席取るんだった!」
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