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「そんなに興味、ありますかー?」 「‥‥‥へ?」 デカい男が‥男に犯されそうになっている そんな衝撃的な光景を目の当たりにして、目が離せなくなっていた事実を 問い掛けられた事で気付かされる 「ち、違ェッ」 「何なら一緒にどうで…」 今まで下に組み敷いた奴に夢中だったそいつは、あろう事か笑顔で俺を誘ってきた そしてその時、初めてお互い顔を見た瞬間 「お、女?」 「うわっ、うわわわ~~!!」 「?」 一緒に驚く 女と間違う程の顔をしたそいつは、大きい目ををさらに見開き驚きの声を上げ 「神谷!神谷 采ですよね」 「ああ‥‥」 「うわぁ!目付けてたんですよ、その顔、その体、その態度。こんな所で会えるなんてーー。ちなみに身長はいかほどですか?!」 「へ?は?186‥」 「ヨシッ!キターッ!」 なぜかガッツポーズを取るそいつ その直後 下で組み敷かれていた野郎が 「退、け、ろーー!!」 俺に気を取られていたのを察知したのか最後の力を振り絞る勢いでもって、上に乗っている奴を蹴り飛ばしていた 「ウワッあ~~待って下さいッまだイかしてないですよーー」 「~~くッ‥」 (身なりなんて二の次だよな‥‥) ずり下げられたズボンを抑え、悔しそうな歪んだ顔をしたそいつは一目散に、教室から飛び出していった  

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