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④
クチュ、クチュ‥‥と、俺と乃木の合わさる唇から水音が止まる事なく響く
(もぅ‥ヤベェ)
朦朧とした頭でそう思った時、やっと絡み合っていた舌が離れ、熱いシットリとした唇が消えいく
「‥ぁ‥‥は‥」
(やっと‥‥息が吸える)
乱れる呼吸を整いながらも、息を吸い込む俺に感じたのは
前髪を触る感触
「血、止まったみたいだな」
その後、スルリと頬を撫でられる指先を感じ
いつの間にか閉じていた瞼を開いた目に映ったのは
「ーー!!!」
ニコニコと良い笑みを浮かべた乃木が
俺を見下ろしていた
「あ、…くッ‥‥クソッ」
「神谷、顔が凄い赤いが、平気か?ん?さっきよりも勃ってるな」
「て、ててテメェェェェ触るな!」
「ハハハッ、恥ずかしがるな神谷。俺のも凄い事になっていてな、このままだとお互い辛いだろうから、もう少しするぞ!だから‥‥舌を出せ」
「は、ぁああああ!?」
「歯じゃない!舌だ!」
「ッ!!!だ、だだ、だだだだ‥‥
だ、誰が‥‥出すかボケェェェェェ!!」
いまだに俺の上にのしかかる乃木の腹目掛け
俺は渾身の膝蹴りを繰り出した
「~~くッ‥‥」
(ざまーみれ!)
痛がる乃木を押し除け、急いで立ち上がり部屋から逃げるように出る
自分が情けない
弱点を知られた
しかもあの乃木に。
さらにはキスをされて、気持ち良いと思ってしまった
「待て神谷ッ、応急で血は止めたがきちんと手当てさせろ」
(な、追って来やがったッ)
「て、テメッ来んなァァァァ!!」
そして俺は、学校中をがむしゃらに走り回る嵌めになった
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