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③
(や、ヤバかった‥‥)
一気に力が抜ける
緊張も解け
ホッとしたのもつかの間
続いて俺に訪れたのは…
「ひッ!!」
手の平にヌルッとした熱い
粘膜質のモノだった
「なッ、な、な、何してやがるッ」
「神谷‥僕、我慢出来ません!
そんなに強く抱きしめられたら、ハァハァ‥押し倒したくなりました」
腕ん中でいまだに抱きしめたままの市が
あろう事か俺の手の平を
嘗めている
「ややや止めろ馬鹿がッ、テメェ何ほざきやがる!?あれは乃木に見つからねぇ様にしただけだ」
「あッ、そうですよ!神谷は何で委員長に追っ掛けられてたんですかー?何かしたとか?」
「し、してねぇーよ」
「ん?では、何かされたんですか?」
何か、された‥
その言葉を聞いた瞬間
乃木の唇の柔らかさ、舌の熱さ
そして、吸われた時の何とも言えない感触
「~~ッ」
不意に思い出してしまった俺は
思わず、手を口に持って行っていた
「え?」
「あ‥‥」
シマッた
市の見開いた目を見て、今、取った行動は明らかに安易極まりない
「神谷!?まさか、委員長とチューしたんですか?」
「!!!」
案の定
鋭い観察眼を持っている市にバレたのは至極当然の事
「本当に‥‥」
「は?」
「本当にチューされたんですか!?舌は?舌は入れられたんですか?」
俺の両腕をガッシリと掴んだ市は、なぜか必死に聞いてくる
舌…
と、言われ否応なしに口の中を蹂躙する舌の感触を思い出してしまい、顔が熱くなる
「~っつ~~ッ!!」
「なッ、神谷ななななんてエロい顔しくさってんですかぁーーそんなに良かったんですか!ま、まさか、あまりにも気持ち良くって、神谷からも絡めたり、せがんだり、はたまた体まで許したりは‥」
「する訳ねェだろーがッ!!」
「そうですか‥それは良かったです」
一個も良い事なんてない
反論しようとした時…
「まぁ、神谷のキスは委員長に先越されちゃいましたが、まだその体は開発されてないなら、ヨシとします。なので神谷、僕に頂かれちゃいなさーーい!」
「は?市テメェこら、ふざけんじゃねェェェェ!」
何を勘違いしたのか、どうしてそこに辿り着いたのか分からないが
今度は市に押し倒されていた
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