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(あの野郎、夢にまで出て来やがって!) 一度、会った事がある 兄貴とは大学で知り合った奴、らしい 馬鹿丁寧な敬語を使い、ボサボサの頭にメガネをしていたせいで顔はよく見えなかったが、背は俺よりもデカかった 兄貴とは正反対 そんな印象で でも、兄貴が楽しそうにそいつと話しをするのを見て またそいつも兄貴と話す時は笑うのを見て チリチリと胸の奥が焼けるように痛くなったのを覚えている その空気感がただの親友、と言うよりも もっと濃く、俺の入る余地すらない事ぐらい (分かっている…、分かっては、いる…) 俺がとやかく言える立場ではないし 俺は兄貴の弟でしかないことぐらい… 自分に何度も言い聞かせて、この想いに蓋をする 俺に出来るのはこの想いを絶対兄貴に知られないようにする事と、気持ち良く寝ている兄貴にタオルケットを掛ける事ぐらい 起こさないようにゆっくりとタオルケットを掛けた俺は… 「ん~~」 「へ?と、ちょ、兄貴ッ」 兄貴に覆いかぶさっていた 実際は、寝ぼけた兄貴が俺の服を引っ張って、バランスが崩れてしまっただけ‥ だけど、やむなくこんな体勢になってしまったが、これは‥ (ま、ままま、マズいっ顔が近ぇし、息が‥) 「んン~~あったけぇ‥」 「あ、ああああ兄貴マズいって!」 離れようとした途端、スルリと背中に回された兄貴の腕の感触 幸せいっぱいの甘い顔が目と鼻の先 さらには、風呂上がりの俺で暖を取るにはちょうど良かったのか、兄貴が俺の胸ん中でスリスリと擦り寄って来る 心臓が… 理性が‥ つーか、下半身が‥ 一気に熱が上昇する

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