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②
「起きんかァァァァい!」
「何だよテメェは‥‥たくッ」
「行くぞ神谷ァァァァァ!」
あまりにうるさく仕方ないと重い腰を上げ、立ち上がった瞬間
俺に金髪野郎の拳が襲い掛かった
思いの外、威力があって
寸での所でかわしたが、急に無理な体勢を取ったためか
足の付け根がビキッと痛みが走る
「ぐッ‥‥痛ッて‥」
「あっ、おい!神谷、どないして‥?」
バランスが崩れて、ふらついた体を何故か…
「テメェ…何してんだ?チャンスだろ?」
金髪の手が俺を支え、抱きしめられていた
「なんやァ?その態度は!
本調子じゃあらへんお前倒しても、面白くもなんともないんや」
「ちッ‥‥」
これもきっと、乃木のせいだ
力強く腰を擦り付け、打ちつけてきた下半身
その乃木の腰に両脚を絡ませ、普段取らない体勢で何度も何度も俺も腰を…
朝起きた時に違和感があったが、昨日のされた行為を思い出し、違うと頭を振って追い出したのに。
それが、こんな奴に借りを作っちまう羽目になるなんて。
金髪から離れて、また壁にそって腰を下ろす
「なんや調子悪いんか?保健室連れて行くか?なんなら肩貸すか?」
「いや大丈夫。つーか金髪、お前心配し過ぎだろ」
「なぁぬぅぅぅ金髪やて!?名前ぐらい覚えてろや!」
失礼な奴だ、とか
人としてどうかと思う、とか
何度も喧嘩している仲だろう
とさえ鼻息荒く捲し立てるコイツを見ていると
よっぽど名前を覚えてなかったのが気に食わなかったらしい
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