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③
三根 東吾-ミネ トウゴ
と、名乗った金髪関西弁は
喧嘩する気は失せたのか、ドカッと俺の隣に腰を下ろす
「なぁ、三根‥何でいつも喧嘩吹っかけるんだ?テメェ弱ぇんだから‥」
「なっっにィィィィどの口が言うてん、誰が弱い!
まぁ~お前とやり合う時がちょ~~っと調子が乗らへん、イマイチなだけやッ
今日はギッタギッタのケチョンケチョンにしくさるって思ってたわ」
「その割りに俺を助けて?」
「あ゙‥‥‥せやから、あれや能ある鷹は爪を隠すちゅーのと同じや!
いつでも倒せるのをあえてやらへん、ふとっころの大きい漢はそーゆもんやて」
屁理屈を焦りながら言った割には
言い切った後に『どや!』と、ばかりの
満足気な表情の面
そんな三根に‥‥‥
「‥‥くくッ‥く、はははッ」
「な゙っ、何笑ってん!」
「なんだよそれ。いやぁ、お前面白れぇな」
「へ?」
まともに会話なんかした事なかったのもある
コイツはコイツで、出会うなり食ってかかるし
俺は売られた喧嘩は買って、ボコッてたし
話しをしてみると、気さくな奴で案外コイツと合うんじゃねぇか?
そう思ってしまう
「ほんまか!関西人にオモロいは最高の褒め言葉や、そりゃ~めっちゃ嬉しいわ
なんや、神谷ええやっちゃな!」
(マズッた‥‥)
ニカッと笑顔になった三根を見た瞬間、俺は‥
コイツにとって俄然やる気が出るキーワードとも言えるスイッチを
無防備にも押してしまったのかもしれない
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