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④
「せやから、俺はいつかテッペン取りたいと思ってんや。腕には自信ある、でもそれにかまけている奴にはなりとうない、分かるやろ?
だから日々努力もせなぁ」
「‥‥‥‥あぁ」
「そーやろ、そーやろ。この学校に強い奴はぎょうさんおるしな。
その筆頭が3年の虎兼さんや。デカい上にオーラもある、そして一発で人をノすあの力強さ。
ほんまあの人の喧嘩してる姿はカッコええし。
ただ惚れっぽいやすくて熱入り過ぎると、周りが見えんらしいわ」
「………そー、か」
「まぁそれは些細な事やからな、俺もそれぐらい強ぉなりたいっちゅー事。
その為には、どんな奴にも向かって行かな!
例えお前にやられようがそんなん、どーて事ないんや、結果やないその過程が大切やっちゅ~~てん。
なッ?俺、イイ事ゆーてるやろ?」
「‥‥‥‥」
「で、‥ん?神谷聞いてんか?神谷?」
駄目だ‥‥‥マジ眠い
頭がフラフラする
コイツのどうでもいい喧嘩道なんか、右から左へすり抜けていく
「お、おい‥神谷?寝てんか?あっ、おい!危なッ!」
カクンッと頭が大きく動き、一緒に釣られ体が傾いたのが自分自身でも分かった
「あ‥‥悪ぃ」
目をうっすらと開けば、また三根が俺を抱きしめて支えてくれている
(あったけぇ‥)
コイツの体温が子供体温なのか、暖かくてなんかこのまま眠ってしまいそう
寝不足が祟って三根の胸ん中から起きる気にもならず
そのままの体勢でいると‥
「なんや、調子悪いゆうてその上、寝不足かい!寝れんようになる程、夜更かしはあかんやろ」
まったく‥‥と、呆れた声と一緒にため息が混じりあい
それが耳に届く
と、その途端ビリッと電気が走った
「ッ、……、ッ」
しまったッ
そう思った時にはすでに
体中に疼きが巡り始めていた
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