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第12話 - ①

変化 ■■■■■■■■■■■ 「神谷死ねやァァァ!」 「はっ、掛かって来いやテメェらァァ」 今日は天気がいいからと屋上で休んでいた俺に6時間目が終わったと知らせるチャイムが聞こえたのは、ついさっきの事 さあ帰るか…腰を上げた俺と、反対に屋上に来た奴らと鉢合わせになり そいつらが俺と同じ様な不良達だったなら 『ガンつけやがって!生意気なんだよテメェは!』 こういった展開に発展するのもいつもの事 そして、一方的にキれられた俺はその喧嘩を買っちまうのも必然的な訳で‥‥ 「か、神谷テメェェェぶっ殺す!!」 「やれるもんならやってみろッ」 俺の声を皮切りに 殴り掛かってくる野郎 その突き出した拳目掛け左脚を蹴り上げた 「ぐぁッ!」 (終わりじゃねぇーよ!) 拳を弾いた左脚を地面につけ軸にし、体を捻り上げる ヒュンッと風を切る音とともに一気に回転をつけてー‥ 「がッ、ぐはッ!!」 その野郎の頭に右脚を蹴り入れた 「くくっ、ざまーねなオラァァァァッ、とっとと来やがれ!」 ぶっ飛んだ奴を見て 人数だけで勝った気になっていた奴らの目つきが変わったのが分かった 「くそっ‥調子に乗るなこの野郎!」 地面を蹴り動き出す輩の足音が2人 バットを掴んだ野郎が1人 耳がその音を捉える (そ~来ねぇとなッ) 手に力を込め迎え撃つ体制をとった時‥‥ 「おっ、神谷ここにいたのか。さぁ帰るぞ!」 ガチャッと開け放たれた屋上の扉から来たのは 紛れも無く乃木だった

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