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「え゙ッ!?の、の乃木、何でテメェがッ」 「お前を呼んで来いと言われてな。だから来いッ」 「ちょっ、待てや、見れば分かるだろーが! テメェに構ってる暇なんかねぇんだゴラァア」 そうだ、今は誰が見ても喧嘩真っ最中 突然湧いて出た乃木の出現で、俺に向かって来ようとしていた奴らも戸惑っている でもそんな中、空気が読めねぇ乃木は‥ 「ん?ハハハッ、神谷は寂しがり屋だな。 そうかそうか、構って欲しいのか!」 「ち、違ぇぇぇぇぇ!!」 場違い甚だしい 爽やかに笑いながら、何が分かったのか知らないが一人頷き、理解したそぶりを見せている 「構って欲しいのは分かったが、それならいつも俺と一緒にいないとな。こう、神谷がいなくなるたび探すのは骨が折れるぞ」 「は?なに言って、ちょっ、痛ッ!て、テメェェェェ引っ張るな」 だから何でコイツは分かんねぇのか!! ガシッと俺の腕を掴んだ乃木は周りなんか気にしないで、ズルズル屋上の扉に向かって歩き出す始末 「だから話しを聞けェェェェェェ!!」 「ハハハッ、そんな大声出さなくても聞こえてるぞ、神谷!」 「違ェェェェェェェッ」 結局‥‥ 喧嘩をしてた奴らも、俺も コイツの勝手な行動によって、呆気に取られるは、興を削がれるは 喧嘩をそのまま続行出来る訳もなく 消化不良に終わった

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