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第七話
「何をっ…ゴホゴホッ!」
無理やり飲み込まされたモノは上手く喉を通らず、苦くてねっとりとした気持ち悪さが残っている。
「口開けて」
「がっ!」
大神が無理やり指を突っ込んできた。口の中に残っていないかを確認すると、俺の顔に着いた精液を取って、また口の中に押し込んできた。
「大神、何を!…ん、んー!」
「舐めて」
苦しいやめろ。そんな俺の心の声は聞こえるはずもなく、俺はまたあいつの精液を飲み込まされた。
「っ!」
俺はいつまでも指を舐めさせる大神の指を噛んだ。
「お前の出したものは、すべて綺麗にした。これで満足だろ。さっさと俺から離れろ」
「…。」
大神は噛まれた指を見て笑った。
「だめでしょ。ご主人様の指を噛んじゃ」
「ふざけるな!誰がご主人様だ!」
「律は僕のものだよ」
「なんで俺がお前なんかの」
「僕は律を無理やり発情させて、たくさんの男どもの中に放り込むことも、その首輪を付けたままずっとこの部屋に閉じ込めることもできる」
「なっ!」
「怯えた律の顔も素敵だね」
「怯えてなんかない!」
俺の言葉を聞いているのかいないのか、大神は棚からなにかの薬を取り出した。一旦離れた大神が再び俺の元に近づいてくる。何をされるか分からないという恐怖が俺を襲った。
大神が近づいてきたと思ったら、俺が身動きが取れないように覆いかぶさってきた。
「律の目に口に耳、腕、足、そしてまだ触られたことのないところ。ここもここも、ここも。全部僕のものだ」
大神は言葉にそって俺の体に触れた。冷たすぎる大神の指に、俺は不覚にも反応していまう。
「ふふ。律の体は敏感だね」
「くすぐったいだけだ」
「 律がなんと言おうと、律は僕のものだ。誰にも渡さない」
そう言うと、大神は俺の口を塞いで何かを飲み込まされた。
「んっ!…ゴクン」
「疲れたでしょ。おやすみ律」
「何を飲ませた……」
いつの間にか俺の意識は無くなっていき、眠りについた。
「捕まえたよ。律」
最後に見たのは、大神の笑顔だった。
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