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第十二話
ふらふらと廊下を歩いていると何人かの生徒が心配そうに声をかけてきた。一緒に保健室に行くと言ってくれる生徒もいた。でも、風邪がうつったりしたら大変だからという理由で断った。
やっとの思いでたどり着いた保健室には誰もいなかった。仕方ないので、ベットだけ借りることにした。ベットの周りにあるカーテンを閉め、靴を脱ぎ、ベットに横になると眠気が襲ってきてすぐに眠ってしまった。
ごめんなさい。ごめんなさい…僕のせいで…父さん、母さん、ごめんなさい。
ごめんなさい…うう…
(だれかがあたまをなでてている?きもちー)
寝起きでふわふわしている頭でのんきなことを考えていると
「佐々木くんおはよ」
「え!?」
少しずつ覚醒してきた頭を声のほうに向ける。そこにいたのは最も会いたくなかった男だった。
「怖い夢でも見てたのかな?泣いていたよ」
「泣く?」
頬に触れると確かに涙のあとらしきもとがあった。
「悪夢にうなされて泣くなんて、子供みたいでかわいいね」
大神の言葉で自分の顔がカーーと熱くなったのがわかった。
「いつまでそうしてるつもりだ!離れろ!」
頭を撫で続ける大神の手を勢いよく払いのけた。
「気持ちよさそうにしたり、嫌がったり。猫みたいだ」
「な!気持ちよさそうになんて」
「ねえ、律」
ビクッ
大神の雰囲気が変わった。周囲の温度が下がったのではと思うほど大神の雰囲気は冷たかった。
「お、俺に近づくな!お前なんかに何度ももてあそばれてたまるか!!」
恐怖で震えそうな体に鞭を打って大神に罵声を浴びせた。でもすぐに言うべきではなかったと後悔する。
「律。ダメでしょ、部屋を勝手に抜け出しちゃ」
「ふざけるな。逃げて当然だろ。あんなことされて逃げないやつが」
どこにいる。そう言おうとすると大神が冷たい目を俺に向けた。
「なーに、律。口答え?」
「いや、その、、」
(怖い。なんなんだよ。なんで俺なんだよ)
泣きそうなのをこらえ、お前なんかに屈しないという思いで大神をにらみつけてっやった。
「ご主人様にそんな反抗的な目を向けちゃダメでしょ。さっきの態度もよくなかったよね?」
「さ、さっき?」
恐くてここから逃げ出したかった。でも体が動かない。
(別に怖くなんて…こいつは俺を拘束していたぶった変態野郎だ。恐くなんて___)
「何を考えてるの?」
「ぐっ」
急に顎をつかまれて立っている大神に視線を無理やり合わせられた。座ってる俺と大神との差は結構あって、苦しいと訴える。
「苦しいの?ごめんね。でもこれはお仕置きだから」
「…おし、おき?」
「朝ごはん食べた?」
「え、食べてない…」
「朝も昼もだべてないんだね」
(お前のせいでな)
「おなかすいてるでしょ?ごはん食べさせてあげる」
「ごはん?」
何も持っていない大神がどうするつもりなのか疑問に思った。
「フェラして」
「…は?」
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