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コールドケース ♾ ケント 3
「……あっ……はぁ……んっ……やっ……」
淫靡な甘ったるい香りの中で、年下の男に喘がされてる自分は何なのだろう……?
女のような声を上げて、その快楽に身を委ねてサルヴィオの愛の言葉に躰が歓喜している。
後孔には触れてこないまま、躰中を指や舌で隅々まで丁寧に愛撫され続けている。
「……ケントが好き……愛してる……もう、絶対に手離したくない。だから、そばにいて?」
「……今更だ……ァァんっ……」
こんなに自分が快楽に弱いとは思っていなかった。ペニスをしゃぶられながら、その下の果実を弄られる。触られたことはあったが、そこで感じたことなどなかったが、口の中で転がされると、ムズムズから段々とそれが快感に変わっていく。
腰の下に枕をふたつ重ねたものを入れられ、腰を高く上げられる。舌は会陰を擽られると腰にダイレクトにクる。尻の蕾を見て
「初めてだったからかな……少し腫れてるね」
「……初めてだからだけじゃないと思うけど……長ぇんだよ1回が。」
「それは慣れていって?僕の15年を取り戻したいだけだから」
「……おまえがセックス出来るようになったのはいくつからだよ。15年もねぇだろ……」
「今の僕のように出来たなら、初めて会った時に、って話したよね?僕は一途なんだよ?」
「女抱きまくってたヤツがよく言う……」
「……僕だって男だからね。ケントと会えない寂しさを結局は埋めていただけだったよ。でもね、どんな相手でも、僕をドキドキさせてくれた人はいなかったよ。ケントだけなんだよ。」
しゃあしゃあとよく言う……
けれど、今の自分を好きなよなうにできるのは目の前の男だけだ。
『相手が男だろうか女だろうが、殺すよ』
そんなことを言われたら、どこに逃げても実行するだろう。けれど、逃げられる気もしてないし、その気もなくなってる。
傷を癒す動物のように後孔を優しく舐められる
その行為にすら躰に熱が籠る……
最初は少し痛痒かった。段々とくすぐったさから、ゾクゾクするような快感に繋がっていく。
まだ、柔らかく解けているそこは簡単に舌の出入りを赦しだす。ナカを舐められる感覚に恥ずかしさと気持ちよさが混じり合うが、喉からつき上がってくる声は誤魔化せない。
「ァん……あっ……はぁ……ゃん……やっ」
「嫌じゃないでしょ?自分で気付いてないの?腰が揺れてるよ?気持ちいいんでしょ?」
段々と腰の奥が疼いているのは確かだ。
初めての男同士のセックスにみっともないほど乱れ、溺れた。女性経験だって、多くはない。
ビッチな女子高生を相手にしたこともあったが、今ではどこかの国で、そのビッチっぷりを発揮していることだろう。
女とヤッた時とは違う快楽……
舌から後孔に入ってきたものが指に変わる。
いきなりの2本の指はサルヴィオの言う『イイトコロ』を掠めては内壁を広げるように動く。
「……はぁ……あっ……もっと……奥が……」
「奥がどうしたの?」
「……疼い……て……どうしたら……」
「突いて欲しいの?すごいね。ペニスから先走りが流れっぱなしだよ?ここまで流れてきてるくらい……ほら、エッチな音がするよ?」
クチュクチュと音を立てながら指をグリグリ動かされると堪らない。耳からも犯されてる気分になる。果実を指で転がしながら、流れ出てきた蜜を舐めとっていく……
その舌が徐々に躰を擽りながら上がってくる。
指が抜かれ膝立ちで、サルヴィオの立派なモノは天を向いていた。それを数回扱いて、後孔に充てがう。その期待にナカが扇動してるのが分かるほどだった。
その時に初めて、サルヴィオのカラダを見た。無駄なく綺麗に着いた筋肉が羨ましいと思った。スリーピースのスーツが似合うわけだ。
その筋肉の付き方からして、一般的な鍛え方ではないことがわかる。見とれてる間にゆっくりと侵入してくる逞しいペニスを飲み込んでいく
その動きすら焦れったいくらいに、この男を求めている。無意識に両手を伸ばしてその背中に腕を回したい気分になっていたが、その手がフラフラと宙を彷徨う。
サルヴィオはフッと笑った……
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