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クリミナル アクト ♾ サルヴィオ 18

ケントからの突然の言葉に、今度はこっちが言葉を失った。 「……オレの全てを捧げる。何があってもオレはおまえから逃げることは無いし、裏切ることも無い……」 全てを受けいれた上で、そんな言葉を告げてくるケントはなにかの決意が固まったようだ。 思わず、不意をつかれてしまった。けれど、僕の無防備な姿を見せられるのもケントしかいないことも確かだ。 少し頬を赤くして照れている姿に一回り年上の男に対して失礼だとは思うが、可愛いと思ってしまう。何回、この男に対して可愛いと思えば今日が終わるのだろう? 「……も、挿入れていいから……早く忘れさせて……お願い……」 イタリア語も随分流暢になってきたと思う。まだ、読み書きは中途半端だが、元々の頭の良さが幸いしてるのだろう。豪に入れば郷に従え、ではないけれど、周りがイタリア語での生活ともなると、やはりそこに慣れてくるものなのだろう、と思う。 女性スタッフと話すことも多いのだろう。口調が可愛いのは、たぶん、その所為だ。 場合によっては接待に使うスタッフもいる。彼女らとしゃべっていたのなら余計に、だろう。 「あ……あぁ……はぁ……ンゥ……」 ケントに挿入しながらもまだ、僕は余計なことを考えている。ゆっくりと律動を始め、だんだん早くなっていく腰の打ち付けに喘いでいる姿に酷く興奮を抑えることが難しくなっていく。 彼女たちにも普通の仕事を与えているが、元々は売春婦をしていた女たちだから、安定の収入を保証すれば身を売ることは生活の保証でもあるので、引き受けてくれている。万が一妊娠したとしても、こちらで子供は引き取るので、産め、と指示している。男ならそれなりの教育を受けさせらる、女であっても適性次第では暗殺者(アサシン)としてうってつけの存在になれる。 秘書課の女性には、そういった女性の為に常に5人の接待女が待機している。ちゃんと自分の子供を育ててる母親もいる。シングルマザーで仕事がなかったから、という理由で売春婦をしていても収入が安定しない。その点では安定した収入があることが魅力的ではあったのだろう。ただ、自社の人間と関係を持った場合は退職をしてもらう。そこで新しい家庭を築けば良い。例外もある。最初はスカウトにどれだけのことをするのか、を見て素質のある人物を教育させて、接待に失礼のないように奉仕させる。 円滑に取引をするための手段だ。表も裏も色々なものを取引してる会社としては、綺麗な手段だけではやっていけない、というのが実情だ。これを始めたのは僕の代からではなく、受け継がれているものだ。中には他社の社長の子供だとわかってる子供もいる。その子供はその社長に引き取らせるか、取引の材料にされてるかのどちらかだ。ただ、こちらで教育する場合は、それなりの教育を受けさせる。いざとなったら、自分の父親を撃てるくらいには…… そろそろ僕もそんな考えも薄れていくほど夢中になって体位を変えながら穿っていると、目の前のケントのことだけしか見えなくなってくる。愉悦の涙を流し、我を忘れるような乱れにゾクゾクと背筋に走るものがある。 暴力的な色気の前で、より激しく穿つと快感の逃がし方が分からなくなる。シーツや枕を強く握っていたり、僕を求めて手をさ迷わせたり、と可愛い仕草をする。それに応えるように僕も身を寄せる。時には背中に大きな傷をつけるように爪を立てられることもあるが、愛し合った証としてそのまま受け入れている。そんな傷さえも愛おしいと思うからだ。

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