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再び-6

「今、ランフィス様をお呼びします。落ち着いて下さい」 そう言って先ほどの杖のようなものを掲げそのまま上にかざす。何処からか先ほど聞いたような、鈴の音が聞こえてきた。 "……シャン!!" 杖には鈴なんて付いていない。それは、まるで、杖自体が震えて鳴っているようだった。 優斗はそのビィの杖が出す鈴の音をしばらく聞いているうちに、眠ってしまった。 …… ……… ………… 優斗が気がつくと、ランフィスの腕にしっかりと抱きしめられていた。しばらく、その状況がわからなくて、ぼんやりとしていた。 ランフィスがいたわるようにして見つめている顔が目の前にあった。 「…いつの間に来たの……?」 「ビィに呼ばれて来たよ」 (何時の間に呼んだんだろう?自分が眠ってしまった時にだろうか?) 優斗の頭はまだはっきりとしていなかった。 「朝までこうしていよう……朝まではもうあと僅か、だからこうやって抱きしめているから。安心して眠っていて」 優斗はそれを聞いてそのまま目を閉じた。ランフィスに触れていても前のように前みたいな変な呼応はしない。それがどうしてなのか優斗には分からなかった。でも、こうやって抱きしめられていると不思議と心が落ち着いてきて、再び眠りに落ちて行った。 ………… ……… …

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