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現皇-3
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長い廊下を歩いてその端の向こうに謁見の広間があるようだった。廊下は少し薄暗くてピカピカに磨かれた床と優斗が昨夜いた部屋よりも高い天井でその廻り縁は重厚な装飾が施されていた。
(こういうのなんていったっけ?えっと。ルネッサンス?いや、違うロココ調?この世界もそういう風に呼んでるかどうかは分かんないけど。だけど……本当にここってお城?だったんだ。昨夜はあまりにも急で色々あったから・・・落ち着いて周りなんて見てなかった・・・)
優斗がキョロキョロとそれらを見ていると、向こうからやってくる侍女がランフィスが歩いてくるまで廊下の端に寄って深々と頭を下げていた。
ランフィスがそれに慣れたように傍を通り過ぎてその侍女達に労いの言葉を掛けていた。それに続く優斗は、どう接していいかわからなくてただ、恥ずかしげにしていた。
(本当に映画とかみたいだ。だけど、俺はこういう人達にどう接したらいいんだろう・・)
先程も服を着替えるのに手伝ってくれようとした侍女達に、どうしていいかわからずに優斗は、自分でやるからいいとか言って追い出した。だけど、そういう事は困りますとか言われて、優斗は渋々服を着せられる事になってしまった。
先ほどの廊下ですれ違った侍女達が、優斗を垣間見てから、そっと皆ひそひそ囁いているのが聞こえた。
何を言ってるか分からないけれども、優斗にとってあまりいい気分では無い。
(なんか俺、ここにいてもいいのかな・・・)
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