39 / 379

この世界の理-4

「だけど、その印を持った皇が世界の運命を決めるというのは『神』と同じじゃないの?」 「たしかに、ユウト様の世界では『神と同等である』と、そう捉えられるかもしれません」 「それは……まるで、神話の世界の話みたい」 「その神話がもしかしたらこちらの世界の話をしているとしたら、どうでしょう?」 そう言い放つとビィはにっこりと微笑んだ。 現皇のバスティンとパートナーのレイアの気の力が徐々に弱まってきている今、早急に継ぐ者である皇子のランフィスが次皇にならなければ、気の力が弱まった世界はたちまち闇になってしまう事となる。 その為には、パートナーである優斗がいなければならない……と。 「何故ならば、皇としての気の力はパートナーとの"交わり"でしか高められないからです」 (気の交わりって言うのは?つまり…そういう事?『呼応する(しるし)』昨夜、ランフィスと自分は呼応した。そしてランフィスは自分を抱くと言っていた。だからそれはそういう事……なんだ??) 優斗は今までの事を思い出すと色々納得したような感じだった。 「……それはSEXをするって事?」 「そうです。そのような露骨な言い方は私たちは言いませんが"気の交わり"は、それはよくある生殖行為としての役割とはまた違います」 「だけど、同じってことでしょ?でも今の皇のパートナーのレイアは女性で、でも俺は男で、男同士でそれって」 思わず優斗はビィに詰め寄ってしまう。 「それは神に頂く印には性差は関係ないのです。ユウト様の世界では性差は重要ですが、我々の世界ではそれはあまり重要ではないのですよ」 "性差は関係ない"それは、優斗にランフィスが幾度となく言っていたこと。 .

ともだちにシェアしよう!