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光の渦-1※

… …… ……… それは、やわらかい波のような、うねりのような それは、身体が浮くような 身体からわきあがる何か。 それの答えが欲しいから。 何の為にここにいるのかソレの本当の意味を知りたいから。 ……だから ……… …… … 何かとても感覚がふわふわしていて、優斗は、自分が自分ではないような気がした。だけど、ランフィスの紫の瞳をじっと見つめてこれはリアルな事だと自覚する。 ベッドの上へ静かにランフィスが体重を掛けるとシーツが擦れるような音がした。 闇が支配する夜に掛かる時間が迫り、どんどん寒くなってきたバルコニーに対して優斗が導かれたベッドは暖かかった。 ベッドに入る間が惜しいようにランフィスはすぐさま優斗の唇に口付けて囁く。 "これはまだつけたままでいいよ" ビィから受け取ったブレスレットはそのままに。 「(しるし)の引き合いがなくても十分にユウトを感じる事ができる。ユウトも印の力ではなくて、自ら"感じて"」 軽く、軽く、触れるように。その唇を離された時、吐息が優斗の唇にかかる。 口付けは何度も、何度も、繰り返され、深くなり、 そして、次第に唇から耳朶にいく。 「……ッん…」 優斗は溜息と一緒に声をあげる。唇がそのまま首筋にいくと目をギュッと閉じてしまった。 「怖い?」 その様子にランフィスが聞くと 「……怖くない…」 優斗は小さく囁く。 (……だけど、怖くないわけじゃない) 怖くないって自分に言い聞かせているだけで。これは自分で言いだしたこと。 ここまできたら引き返せない。 自分は、もう、彼に身を委ねるしかないから……。 (この身体からわき上がる熱い"何か"を知りたい……) 優斗は閉じた瞼をそっと開いて、ぼんやりとランフィスを見上げる。

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