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朝の間-4
しばらくすると、ランフィスの気配が無くなったようだったので、優斗はそっとベッドから這い出てさっきの花が沢山あるリビングへもう一度行って見る事にした。
色とりどりの綺麗な花々がいっぱいあった。見たことの無い花ばかりで、おそらくこちらの世界にしかない花なんだろうと優斗は思った。
その中の1つにものすごく大輪の白い花があった。目立つその花を優斗はよく見てみようと手をのばすと、その時に不意に部屋のドアをノックする音が聞こえた。
侍女が湯あみをしてほしいと言って来た。湯場はこの部屋に続いていてすぐに行けるのだったのだが、
優斗はあまり気が進まなかった。だけど、少しは気分転換になるかもしれないと思って入ることにした。
風呂場では先ほどの侍女よりも年配の侍女が風呂場の中も入って世話をしようと来たが、優斗は思い切り断った。
(こういうの、ホントに無理だ)
ここでは、夜よりも、朝に風呂に入るのが割と一般的だという。
「皇族の皆様は起きたら必ず入られるんですよ」
その年配の侍女が優斗に説明をした。よく話す侍女で、というか、優斗がランフィスの正式なパートナーとなってとても嬉しくて口が滑っている状態なようだった。
風呂場はサンルーム仕様になっていて、日が明るく入って来ている。侍女は来ないから優斗はゆっくり湯船につかってぼんやりした。
(これから、ずっとずっとこの世界にいるってことなんだよな……)
優斗はさっきから別の事を考えて色々気を紛らわせたけど、
(これが夢であったのなら)
と、考えてしまう。
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