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囚われの-1
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『陽の国の皇族は我らと表裏一体であるというのを忘れるな。ユウトにはお前らはすべての真実を話してはいないんだろう?』
ギオがビィに放った言葉が、優斗には妙に気になった。それをじっくり考えたいけれども今は考えている余裕がなかった。
何処でもない場所。
ジマが作った閉じた空間。
優斗はそこへ連れて来られた。
もう少しでそこから脱せられると思われた。だけど、再び優斗はギオとジマに引っ張られるようにして何処かに連れて行かれてしまった。
消えゆく空間の中で見たビィへ優斗はただ届かない声を上げるしかなく……。
空間の歪みとその気持ち悪さで優斗はそのまま意識が無くなる。
――そして
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……
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優斗が気が付くと再び全く目が見えない状態でいた。先程と同じようにまた、目隠しをされているのか、それとも、目が見えないのかも分からない。瞼に触れてどうなっているのか確認をしたかったのだけども、身体が全く動かずどうすることもできなかった。
優斗が最後に見たのは消えゆく空間の中で見たビィであった。
(せっかくビィが助けに来てくれたのにあと少しでの所で……)
希望が見えた時、それが出来ないと分かったその絶望感。ランフィスの所へ戻れず闇の皇子の所に再び落ちてしまった。ここから抜け出すのには、一体どうしたらいいのか優斗にはもう分からない。
目は見えず、身体も動かすこともできなかった優斗だったが、かすかに遠くで誰かの話し声が聞こえてきたのは分かった。
(よかった、耳は聞こえてる。これで耳も聞こえなくなってたらどうしようかと思った)
そう思った瞬間に、優斗の耳元近くで誰かが話し掛けて来た。
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