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囚われの-4
印を消すのにはパートナーである優斗が"亡くなる"などしてここから居なくならなければならない。そのための仮死状態であるという。
「だけど、それは失敗したようだ」
印は消えてはいないかった。
「そう、印が消えれば、お前がランフィスのところにいる理由は何もなくなるわけだ。印が消えれば、パートナーでなくなるわけだからな」
「でも、俺がパートナーではないという事になると……」
パートナーがいなければ、ランフィスは継ぐものではなくなる。皇の資格がなくなってしまう。
「印を持つパートナーはまた現れる……どこかでな」
ギオはそう言い放った。
ジマは、レンにはパートナーなき後には一番近しい者から印が現れると言った。それは"間違いではない"ただし……。
(ただしそれは"必ず"ではない……)
ジマはレンに話した"情報"は間違いではないがその情報は全てではなかった。
(……レンさまには言わなかったこと。それは、もし、今のパートナーに何等かの危害を与えその印を消してしまう事態を起こした原因になった者には"印は出ない"事もあるということ。そう、それは継ぐ者のパートナーに対する"私怨での事故"を防ぐ意味もあるのですよ……)
「これはどういう事だ?ジマ。消えるのではないか?」
「はい、昔、実践した方が書いた書物にはそう書いてありました」
「なのに何故?」
「その原因と思われるのは……。その実践した"彼"とは少し違った条件であった為としか……ひとつはそれを実践した"彼"は向こう側の世界へ行ってから仮死状態になっていたらしい事と、…もうひとつは、既にユウトさまとランフィスさまは心と身体が通ってしまっている事……が原因かもしれません」
「やはり最初出会った、あの森でユウトを奪ってしまえばよかったのだな。あそこでビィがこなければ……クソッ何処までも邪魔して来る…」
"ただ、印 を消せば、ギオさまが、ユウトさまにこだわることもなくなるのかもしれませんが……"
そう小さく呟いてジマは目を細めた。
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