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再会と別離-1
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優斗は闇の国から陽の国へ戻ってくることが出来た。
その知らせを聞いた時に、ビィは安堵によってその場でへたり込みそうになった。
(安心して気が抜けるというのはこういう事なんですね……)
優斗へ託したあの塊は力を発動させるきっかけのもので、それは本当に単純なものであった。ただ、自らの力の源を認識させてそれを上手く身体に取り込み力にする方法を託しただけで、それが上手くいくのは本当に優斗の力量にかかっていた。
(ユウトさまの力は他の方とは何か違う。それは、向こう側の異世界から来た。それもあるかもしれない)
本当に、印(しるし)の力というのはまだまだわからないことばかりで、ずっと研究をしていてもまだまだ不明な事が多すぎる。ビィは溜息をついた。
(皇の血族に印(しるし)は現れる。だけど、そのパートナーの印が現れる基準が分からない。神というのは何を基準にして印を表すのか。それが未だに分からない。それが分かれば………)
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ランフィスは、空から降りて来た優斗を抱きしめてその怪我もない様子に安堵した。だけど、優斗はそのまま気を失ってしまってそれからずっと眠っている。
(ユウトを酷い目に合わせてしまったのは自分の所為だ……レンの事をあいまいにしてしまったのが原因だ……)
その寝顔を見ながらランフィスは自分を責める。
「ランフィス様の所為ではありません。レン様は最初から分かっていたはずです。自らはランフィス様のパートナーには成れないと。そう分かってご一緒になっていたはずです。だけど、少しのレン様の心の迷いに付け込んで揺さぶりを掛けて、レン様を落とし込んだ。すべては闇の皇子とその下にいるジマの所為です」
ビィはきっぱりと否定した。
レンには優斗に対して複雑な思いはあったかもしれない、だからといって自分が成り代わろうという意識はなかったはず。それをそういった方向へ煽ってレンを巧みに誘導したのはジマだ。それが真相であるという事はランフィスにも分かってはいた。
「ランフィス様が気に病む必要はありません」
ビィも、他の侍従も側近も皆そう言った。
───次期の皇になるランフィスを煩わすことではない。
皆が言いたいのは暗にそういう事であったが、ランフィスもそれは察してはいた。
(それでも……自分はまるで関係が無い振りなんて事は出来ない)
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