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ビィ-6
「……そうか、わかった。やっぱり俺はこのままってことなんだね……。あ、じゃあこの話はここまでで、ビィも俺に今回の経緯?を聞きたいって言ってたけど?」
優斗は一生懸命明るく言ってみた。
「………お話されるのが辛かったのならば、またの機会にいたしますが」
優斗は暫く考える。
「大丈夫、平気だよ。それで、どこから話したらいいの?」
話したい事も言いたい事も優斗の頭の中で沢山あってごっちゃになっていた。
「今までのお話した中で少し、分かって来た事もありますが、それ以外の事もお聞きいたします。それでは私が色々お聞きしますのでユウトさまがそれに答えるという形でよろしいでしょうか?」
そう言ってからビィは色々優斗に聞き始めた。
……優斗は疲れもない様子でビィの質問に答えていった。優斗が話す内容は概ねビィが予想していた通りであった。
(私が"落ち人"だったと言う事、"印"があったと言う事、この2つが知れてしまっているということは確実ですね)
「印を消す方法を書いた『書物』を調べて、実践したといったのですか?」
「そう、ジマが言っていたよ」
(消す方法を実践した。というのは、ジマがただ私が向こう側へ行ってその時に仮死状態であったと言う事が知れてそれを試したのかと思いましたが、まさかアレを見つけたとは……それを書き留めたものは……確かにありましたが、だけど、それは、"ここ"にはないものです)
なぜなら、印に関してそれを消すということを記録に残すことは、この世界ではあまりにも不謹慎だ。それは今の皇族に関する不敬になる。
(だからこの世界で、それを書き残せるわけがない)
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