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ビィ-9
「俺は無事だったから大丈夫だよ、と言って安心させたい」
だけど、レンはそんな事なんて言って欲しくは無いのかもしれないと優斗は思った。
(俺には会いたくないと思ってるのかもしれない……。そんな事を言うのは俺の驕りなのかもしれないけど、だけど……)
「……おそらくレンさまにはユウトさまのそういったお気持ちは伝わっているかと思います。今はとても疲れておいでですので、レンさまのこれからの事が決まるまではそっとしてあげておいたほうがよろしいかと……」
「そう…か、そうだよね」
実際、会ったとしても、他に何を話して声を掛けていいのか優斗は自分でも分からなかった。でも、このままレンを見捨てるとか絶対にできないと思った。
「何か俺に出来る事があったのなら、絶対に言ってほしい」
レンは、実質的にランフィスの"愛人"的な立場であった。それは、優斗が来るまではそうであった。
(俺は、印 があるから、ランフィスのパートナーになっている。ランフィスにはとても大事にされている)
優斗にはランフィスに大事にされている実感はあった。だけど、それは"印があるから"で、それは、
(俺自身に対しては、どうなのだろう?)
ランフィスは優斗に"印があるから"好きなのではないと言ってもらってはいたが。
『印 は引き合う、だけどそれ以上に何かがある』
ランフィスももちろん優斗もそれはお互いにそれは感じていた。
だけどそれは
"本当に?"
色々な事が優斗の頭を巡る。
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