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ビィ-10

「疲れてしまわれましたか?話はもう終わりにしましょう」 急に黙ってしまった優斗を見てビィは心配になったようで、優斗を気遣った。だけど、ランフィスと交えての話がまだだったこともあって優斗は首を振った。 「大丈夫だよ、ランフィスももうすぐここに戻ってくるでしょう?」 そうは言ったもののやはり疲れているのか、優斗の声も少しだけ枯れ気味になって来ていた。 「やはりまた明日にでもいたしましょう。顔色があまりよくありませんですし」 「そうかな……?」 優斗は、疑問とかずっと思っていた事をすっきりさせたいからこのままでいいと思ってはいた。 「……そうですね。では、ランフィス様ももしかしましたらまだ戻られるのには時間がかかるかもしれませんですし。私は一度お部屋から出ますのでお休みになってください。ランフィス様がお戻りましたなら、侍女に私を呼ぶように伝えておきますので」 そう言って、ビィは出て行った。 ビィがでていくと、優斗はそのままカウチソファーに深く座りなおした。広くて大きいソファーだったのでそのまま横になってしまう。寝室へ行ってベッドに入ってしまえばきっとそのまま寝入ってしまうと優斗は思った。そうなってしまえば、戻ってきたランフィスは自分を起こすのを躊躇して、きっとそのままにされてしまうような気がした。 だから、深く寝入らないように、軽い転寝ですむようにカウチソファーで優斗はそっと横になった。 (だけど、このソファーは柔らかくて気持ちいい。ここランフィスの部屋だしきっといいものに違いないよね……少しだけ、目閉じよう……) ……… …… … .

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