137 / 379
相思-4※
"印 "…。優斗は自分の印をよく見たことがない。足の付け根にあることから自分ではあまりよく確認はできないからであるのがその理由であった。
「俺と同じ形なの?あまり自分のをよく見えないからわからないけど……」
「形は同じだよ。そう、私もここにあるからあまりよく見たことは無いんだけど。鏡で翳してしか見えないからね」
「もやってしてるけど…形は、雲?……いやこれって蝶???」
(こちらの世界でも蝶っているのかよくわからないけど?)
だけどどう見ても優斗にはそれが蝶々の形に見えた。
「……蝶か。私は花の形とも思った」
「花にも見えるかも?……髪の毛、印があるからこうやって長くして隠してるの?」
そういえば現皇のバスティンも髪が長いなと優斗は気が付いた。
「……そういうわけでもない。印が視えるのは、現皇とパートナであるユウトと、後は、一定以上の能力を持っているものしか視ることが出来ない。普通のものには視えないから。特に隠す必要はないから」
「……たしかギオには俺の印が視えた」
「……ギオは闇の皇子だし視える資格があるからね」
「そういうものなの?」
そう言って優斗はランフィスの印へそっとやさしくキスをした。
「いつもキスをしてくれるから……」
.
ともだちにシェアしよう!