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咎-4
「ぅああっ」
寝室を出るとなんと侍女が控えていて優斗は驚いて思わず声を上げてしまった。しかも服を全く着ていない状態でだったので、優斗はくるりとまた向きを変えて部屋に戻ろうとした。
(そうか、ここって俺の部屋じゃなかった。俺のとこはあまり、侍女の人を置かないようにって頼んだんだよね。ここ皇子のランフィスの部屋だし……)
優斗が変な声を上げたのでランフィスが驚いて声を掛けた。
「どうしたの?」
でも、その理由が分かってかくすくす笑う。
「ユウトはかわいいね。大丈夫、急がなくてもいいよ。私と一緒に入ろうね?」
(いや、それが嫌だから急いでいたのに……)
もしかしてここは皇子のとこだから湯殿のとこまで侍女が入ってくるのか・・とか思うと優斗はげんなりした。
だけど、それが少し様子が違って侍女が頭を垂れて婦人のあいさつの所謂カーテシーをして、すぐさま皇子への言伝を言った。
「中央の政を司る長老の方々がおよびでございます」
それを聞いてランフィスは何の事が分かったようだった。急に険しい表情をした。
「分かった」
そして、優斗のほうを向く。
「ごめん。今日はゆっくりできるって言ったのに」
「……何かあったの?」
ランフィスの険しい表情を見て優斗は心配になって気遣わしげに聞く。少し考えてからランフィスが言った。
「……大丈夫。ゆっくりお風呂に入って待っていてね」
そう言って優斗に優しくキスをしてから部屋から出て行く。
一体何なんだろう?執務ではない様子だし……?長老って?優斗はランフィスの後ろ姿を見ながら不安な気持ちになった。
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