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Break[小休止]-1
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結局、優斗がランフィスと天馬に乗って出かけるこはなかった。優斗も、ランフィスもこのままの気分で出かけるのは気が重かったし、時間も少し遅くなってしまっていたのもあった。
ランフィスはそのまま執務へと向かい、優斗は昼過ぎからの時間が空いてしまったので、何をしようかと迷っていた。
向こうの元の世界では優斗は図書委員になるほど本は好きだったので、ここには図書館があるというからぜひ本を読みたいとは思っていた。だけど、優斗はこちらの世界の文字を読むことは出来なかった。
(聞いたり、話したりは出来るのに……書いたりとか読むのは不思議とだめだった。そういうのはこちら側の血の力とかではどうにもならない事なのかなあ?聞いたり話したりなことは、赤ちゃんでもできることだけど、文字はその後の学習して習得するから?)
だから、優斗は、簡単な文字でも読めるようにと子供用の絵本的なのを何冊かもってきて貰って少しづつは読んでみたり、書いてみたりはしていたけれども、だけど、図書館とかにあるような本をすらすら読めるとかにはならない。まだまだ幼稚園生レベルにしかならない。
(一人でやっても、なんか飽きるしなあ。学校みたいに何人かで一緒に勉強とか出来たらいいのに……まあ、そんなのは無理なんだろうけど)
家庭教師みたいな人を頼んだ方がいいのかもと優斗は思う。しばらく簡単な絵本を読んでいたけれども少し疲れてきた。気晴らしに庭をふと覗いてみた。まだ日が出ているので下の庭が良く見える。
優斗が城内にある庭園へよく行くと聞いたランフィスは、優斗の好きな花や木々をランフィスの部屋前の近くに植え、庭園までいかなくて済むように、そこに小さな庭めいたものを造らせてた。
優斗は、その陽を受けてきらきら光っている木々の葉っぱを窓から見るのが好きだった。
その庭をみていて、ふと、気が付くと……
(庭の端に何やら茶色い塊?が弾んで転がっている?)
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