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空から-3

剥ぎ取った後のむき出しの肌もとても白かった。 イハクは思わずその肌を凝視する。白くて透き通るような肌。だけど……・。 「……こいつは。女じゃねえのか?」 そう、あるところにあるものが無く。 「下は付いているのかよ?」 すると、サンガはにたぁと笑う。どうやら、下を確認しているようだった。 「付いている見たいだな。まあ怪我はないようじゃなあ。傷はないが……」 そう言いながら、服を元に戻す。 「こいつは……色子だろうな」 「色子……男娼か?」 「このへんで、こんな綺麗な女みたいなやつは、粗方、そっち方面のやつしかいないじゃろ?見たか?肌についていた花びら見たいな痣が散っているのを。口吸いの痕じゃな・・。こんな高そうな服を着てるんじゃ、高級な色子だな」 「なんで落ちて来たんだろ?」 「この上のタワーから落ちて来たのかもしれないな。この辺では金持ちはタワーに住んでる連中だしな」 タワーはこの直ぐ上に見える綺麗なガラスで覆われた高い建物だ。高いタワーと呼ばれる建物は他にも点在していて、ただここのタワーは日の光を受けて虹色に輝くので虹色のタワーと呼ばれていた。 その高い建物とここのような低い建物。この辺りではよくある当たり前の光景であった。 「まあ、良くわからないが、逃げたのかもな?金持ち連中から逃げるとはなあ」 (さて、こいつを引き渡すのにいくら集れるか楽しみじゃな) サンガは嫌らしくにまにま笑った。 .

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