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様々な人々-3

2人の言い争いをどう止めようかとイハクは困っていた。 (ここでどちらかの肩を持つのはよくないよね?) この娼楼にはこれからも通うし、娼妓にもここで下女をやっているヨウにも悪い印象を持たれるのはあまりよろしくない。 (そういう時はここからそっと去るのが一番。逃げよう。それに、この間にユウトのいる部屋にいこうかな??) イハクはそっとその場を皆に咎められないように離れることにした。 「さて何処にユウトはいるのかなぁ?」 少しこの状況を楽しんでいるかのようにイハクは小さく呟いた。廊下を歩きながら優斗がいる部屋は何処だろうと考えていた。 (今、空いている客室のどれかにいるよね) 今は、客は入れる時間じゃないし、清掃の時間だ、清掃時は客室のドアを開け放ってしているはずだから……おそらくはドアが閉まっている部屋だ。 (たぶん俺がいた客室からそう遠くない部屋にいると思う) 落ちて来た部屋は天井も穴があいているし使いものにならないだろうし、そこから運び出すにしても……。 いくらユウトが華奢で軽そうだとしても、遠くの部屋に運び出すのには面倒だろうし、近くの空いている客室へ入れたって考えたほうが自然だろうし……と、イハクは推測して客室のあるフロアに行くと、それに該当する部屋が二つほどあった。 どちらがそうだろうと考えてまあこちらだろうと感で扉を開けてみた。 ……すると、部屋は暗かったが人の気配がした。 (当り…か?) .

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