「なあ、そのユウトというやつ？世慣れていないっていってたな。空から落ちて来たんだろ？このタワーから落ちたのではなければ、空を飛ぶ乗り物から落ちて来たのかもしれないじゃないか？」 「それは・・天馬か？・・まさか……。いや、それだと、皇族関係ではないか？……まさか……」 「お前、そいつに何もしてないだろうな？」 「それは・・。医者にみせてしまったよ。そりゃ色子だったなら色々問題だろうからな・・」 サンガは酷く慌てた顔をする。優斗があろうことか皇族関係者とは思っても見なかった。 （ジンが何かユウトにひっかっかるとか言っていたのは。これか？たしかにレイアの出自の事に食いつくのはおかしいとは思ったが・・・） 「……最悪、お前の首が飛ぶかもな」 ナザイが怖い事を言った。 「だけど皇族とかだったならはっきりそう言えばいいじゃないか」 「それは……言えない何かだったのだろう？」 「愛人か？」 「とにかく、そう言った関係かもしれない」 サンガは頭を抱えてしまった。 （優斗が皇族関係だとしたら…。何か理由があって身分を言わないかもしれないが、こちらとしてもそれをはっきりしてもらわない事には自分の身が危ないではないか？これは急いで帰って本人に聞かなくては……） 慌てて自分の娼楼へ引き返していった。 …… … .