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イハク-6
優斗はイハクに連れられて歩いていると、馬?のようなものがいた。
(これ、なんだろう、馬?でもなんか違うような?ランフィスの所に居た天馬はあきらかに馬だったし。サラブレッドのフォルムに大きな翼が付いていたよね)
イハクが突然、優斗を抱えてそのままその馬?に乗せようとした。
「これに乗るの?」
「そうだ。っていうか、お前やっぱり軽いな。女みたいだ」
「そんな事無いんだけど……」
ランフィスもそうだったけど、こちらの世界の人は色々スペック高すぎだと優斗は思った。自分は華奢なつもりでもなかったし向こうの世界ではごくごく一般的な体格だと思っていた。それなのに…こちらの世界に来てから、なんだかやたら華奢だとか色々言われて心外だった。
(犬???なんだこれ?)
乗ってみると意外に毛が多くてもふもふ感がやたらあって、馬というよりも、なんだかとても犬っぽい。
イハクは優斗の後ろに乗ってそのままその馬?を走らせた。凄い早くて、優斗はこれは馬よりも早いんじゃないのかと思った。
………
……………
………………
「おい、起きろよ?」
気が付くとイハクの顔が覗き込むように優斗を見ていた。
「あれ?」
犬のような馬の上に載っていたのだったが、その揺れが丁度よくて心地よかったのか優斗は思わず転寝をしてしまっていた。
その時、優斗は自分の体制がとても不安定であることに気が付いた。
「これ……」
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