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イハク-11※
「なあ、あんな口吸いの痕があるのに、色子じゃないってあり得る?」
イハクが優斗に聞いてくる。
「でも、俺は色子じゃないから」
優斗は機嫌悪く答えた。少ししつこく聞きすぎたか?とイハクは思った。
「まあどっちでもいいよ。俺はそんな事はどうでもいい。だって俺はユウトを抱ければいいだけだし」
そう言ってイハクは優斗を抱きしめる。そのまま優斗の耳朶に軽くキスをして
"俺はさ、凄く良いよ?"
"……だって、ソレで娼妓の評判もいいしなぁ"
耳元へ囁く。
"……イハクがモテてるのは。イケメンだからじゃないの……?"
優斗がそっと小さく呟いたその言葉をイハクが聞いて問いかけた。
「いけめん?なんじゃそりゃ?」
(あ……。そうだこっちだとそんな言い方はしないのかな?まあ流行り言葉みたいなもんだからな)
向こう側とこちら側の行き来もないから向こう側の流行がこちら側にはリアルで流通はしないからだろう。だから優斗は別の言葉で言い直した。
「かっこいいってこと?容姿が素敵ってこと……かな?」
すると、イハクは凄く嬉しそうに
「嬉しいこと言うじゃないか?」
そう言ってそのまま優斗の首筋へ口付ける。
それは、すごく"ぞわぞわ"としていて、
──気持ち悪くはない・・・むしろ……。このまま……。
優斗は必死に自分の中のこのまま流されてもよいのでは…?という思いを止めていた。
──ランフィスとはまた違う"この感覚"は……
(だめだ…やばい)
優斗は思わずギュっと目を瞑る。
"……閉じるな"
耳元でそう言われて、優斗は反射的に目を見開くと、イハクが柔らかく微笑んで優斗の唇へ優しく口付けた。その口付けをさらに下へと移動させて……開けさせた服の襟元から、優斗の肌へ直接、指先を滑らすように……"触れた"
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