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呼応-4
サンガが玄関に行くと特別警察の連中がずらっと並んでいて、さらにその中の数人は他の連中と違って、綺麗な天馬に乗っているのが見て取れた。さらにその一人は白い天馬に乗っていて、顔を覆っているマスクで隠れていて容姿が分からないけれども相当に身分の高い様子であった。
(これは本当に皇族関係ではないか?白い天馬っていうのは皇と皇子が乗っていたはず。まさか……な?)
そう、その白い馬にのっているのは皇子のランフィスであるが、その事はサンガは知らない。だからサンガは未だにただ身分の高い皇族関係だと思っていた。
天馬に乗っていた一人がサンガに聞いた。
「ここに、ユウトという名の者が立ち寄ってはいないか?」
(……そら来た…)
サンガが思った通りであった。
イハクにすべてかぶってもらおう。それでだめだったのならば。従妹のナザイに取りなしてもらうしかないだろう。ナザイは現皇のパートナーのレイアの云わば身内なようなものだ。無下にはできないだろう……。
サンガはそう踏んで密かにそっとタワーにいるナザイに使いを出す。
そこで、サンガは答えた。
「それが、先ほどまでいました。うちとこの部屋の屋根を壊しまして上から落ちてきた様子でしたので、医者に診せましたが、ここに来ていた客の一人が連れ出してしまったようです」
それを聞いたその天馬に乗った一人が問いただす。
「それは本当か??嘘をつくと為にはならないぞ?」
まるで嘘をつくのが当たり前であるかのような言われようでサンガは少し腹が立ったが。この街の連中は信用のおけないものも多々いるからこの反応は当たり前だとも思った。
ましてや自分は娼楼の主人だ。ここにいる身分の高い連中にとっては下賤も下賤。信用されないのも当たり前であると。
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