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呼応-10

二人がその音のする上を見ると、天馬がこちらへ向かって降り立とうとしてた。 「ランフィス……?」 優斗が降り立つ天馬に向かって駆け寄っていく。 そこへ大きな翼の白い天馬がゆっくりと降りてくる。白い天馬はランフィスが乗っているのであろう。その隣に従者の乗っている天馬の何匹かが同時に地面に降り立つ。 白い天馬に乗っているのはやはりランフィスで、その顔を覆っていたマスクをさっと取り去ると綺麗な銀髪がぱあっと広がった。 "うわっ" イハクはその場で膝まづき深々と頭を下げる。 (本当に皇子が来やがった!あの姿はマジで皇子じゃないか。肖像画のまんまじゃないか?) 肖像画は街中でも、あと、皇室好きな家だったならば肖像画を飾ってあるのをよく見かける。その肖像画はいくらか割増して描く場合もあるから本人はそれほどでもない場合もある……だけど、すごい美形に描かれていた肖像画のそのままだった。 イハクは優斗の話を信じていなかったわけではない。だけど、こうやって皇子が目の前に現れるとそれは現実であるということがまざまざと思い知らされる。 ランフィスはそんなイハクを一瞥した後、そのまま気にも留めずに 「ユウト……!!」 駆け寄ってきた優斗を抱きしめた。 「よく顔を見せて。ユウト…よかった。天馬から落ちた時、私がユウトの手をすぐさま掴まなかった所為だ。ユウトを危険な目に合わせてしまった。本当に・・無事でよかった・・」 ランフィスは優斗の頬そっと触れる。 優斗はそのランフィスの手のひらに自分の手のひらを添えて言う。 「……声が聞こえた?」 ランフィスはじっと優斗の瞳を見つめて 「……聞こえたからユウトの所へ来れたんだよ……」 そのまま優斗に口付ける。

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