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ヤナギ-5
「"妖と人"ではなく、母親のラナカは獣人だったので、正しくは"妖と獣人"のミクスです」
「なんかすごい!」
優斗は思わず大きな声を出してしまう。すると、優斗の膝の上で眠っていたヤナギの耳がピクッ動き耳を立てて、"ミャウーー"と小さく鳴く。
そして、琥珀の目を見開いてと頭を上げた。
「ごめん、大きな声だしちゃったから、起きちゃった?」
優斗はヤナギに小さく声を掛けてからそっと頭を撫でる。ふわふわした毛の感触がとても気持ちよくて、
(こういうのを……もふもふっていうのか……)
そう思いながら微笑んだ。
「ミャウウ・・・」
ヤナギはまた今度は少し大きく鳴く。そして、
"さっきからずっと起きてたよ。だって、ビィが俺の悪口を言ったらヤだったし"
急に優斗の頭の中に響いてくる声がした。
優斗は吃驚して
「え・・?」
と小さく声を出してしまった。
"待って、声ださないで、だってビィにバレちゃう、これ心話だから"
"心話って・・どうやってやれば……"
心話の事は知ってはいたが、実際にこんなに会話をするようにやったことなんて優斗にはなかった。
"だいじょうぶ。ちゃんと、俺に向かって話すように思えば分かる。つか俺が拾うから"
"話すようにって?え?思っている事がわかるの?"
"雑然として思ってることは乱雑すぎてわからんし。声をだして話す時だって小さく呟いていることなんてわからないじゃん。でも、はっきりと俺に向かって思えば分かる。心話ってそういうもの"
"そうなんだ・・・・・"
"でもね、俺はまだこうやって接触しないとダメなんだ。だけどね、こうやると言葉に出すよりもとてもスムーズだよね。でもさ、ビィにはいつも怒られる。話さないと、話せなくなるって"
"そうなの?"
"だけど、心話だって相手を信頼してないとやらない。でも、ユウトは信頼っていうか好きだから大丈夫"
"あ。ありがとう"
"うん。ユウトの事は好き。今はだめだけど、もっと俺が力も使いこなせるようになったなら、俺と結婚して!"
「え?えええ!!!」
優斗は思わず声を上げる。
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