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ヤナギ-6
ランフィスが何事かと思ったようで声を掛けた。
「どうしたユウト?しばらく黙っていたと思ったら突然どうした?」
「いや、あの……ちょっと色々考えててその…………」
優斗は焦りながらもなかなか言い訳が思いつかなかった。
(そうだよね……今、あきらかに挙動不審の人となってるよね……)
必死にヤナギに心話で抗議する。さっきヤナギに言われた通りにヤナギに向かって話すように訴えた。
"…ヤナギ!!俺は、男だし、それに、ランフィスのパートナーだから!結婚は出来ないよ?"
すると、ヤナギはいきなり
「ニャウ・・・!!」
と鳴いてから優斗の膝から飛び退いた。そのやり取りを見て、ビィが何か分かったらしく……。
「ヤナギ……。まさか、あなたはユウト様に心話で話しているのではないでしょうね?」
"あ…"
という声を聞いて、ヤナギは黙り込む。
「ヤナギ、ユウト様から離れなさい」
嫌がるかと思ったけれども、ヤナギはさっとビィの所へ行った。
「ヤナギ、皇族の方々にはむやみに心話をしてはいけません」
ビィは、それがだめだとその理由をはっきりとはヤナギには言ってはなかった。
──それは不敬にあたる……から。
まだ理解が出来ないと思ったのもあったが、そもそもヤナギは接触しないと心話が出来ない。そんな機会は無いものと思っていたのもあった。
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