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ヤナギ-8
そこで、ビィは
「仕方ありません。そのように煩いのでしたなら、少し……」
そう言ってヤナギの頭を少し撫でた。
すると、ヤナギが急に鳴くのを止めて、まるで電池が切れたおもちゃみたいに、パタっとその場でへたりこんで…そのまま眠ってしまった。
「ヤナギ?」
何が起こったのか分からなかった優斗が心配そうに声を掛ける。
「大丈夫です……眠らせる術を使いました本当は無理にこういう事をするのか嫌なのですが…。彼には自分でよく考えて行動することをもう少し教えないといけないですね……」
ビィはヤナギを優しく撫でながら言う。その様子を見ると本当はヤナギを可愛く思っているんだなと優斗は思った。
「申し訳ございません。お話の途中でした……どこまでお話ししましたでしょうか?」
「ヤナギが実は獣人と妖のミクスだったという話までかな?そこで俺が変に大きな声出したからヤナギが起きちゃって・・」
優斗は答えたけれども、
(でも本当はヤナギは寝てはいなかったんだけどね……)
という言葉は飲み込んだ。
「獣人と妖?とのミクス……。そこは、理解した。だけど、そんなに獣人と交流はなかったはずだったが……」
ランフィスは不可解そうだった。
「はい、そうです。年に数回、森へ視察へ行くことがあります。その時にヤナギの母親のラナカに出会いました。私が森に来るというのを聞いて私を訪ねてきた様子でした。私は陽の国の筆頭魔道士ですのでそういった相談的なものは時折あります。ですが、彼女の相談は特殊でした。彼女の息子、"ヤナギ"が妖の血を引いており、その力がとても強大で、彼女の手に負えなくなってきていると」
その時初めて、ビィは幼いヤナギに会ったと言う。
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