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触れたい-2
「すまない、ユウト・・・私は嫉妬していた」
「嫉妬?」
思わず優斗は聞き返した。ランフィスは小さく言う。
"そう。ユウトがあまりにも、あの妖の血の混ざった者……ヤナギに優しげな態度だったから"
優斗はまさか、ランフィスがヤナギに対してそんな感情を持っているとは思っていなかった。
「……ランフィスはヤナギとは違うよ。ランフィスはランフィス。ヤナギはヤナギ。猫のヤナギがかわいいと思っただけだから…」
「それは猫だったからだ」
「そう。猫でしょ?」
「だけど、ヤナギは猫ではない」
「……それは……」
優斗は答えに困る。
"ユウト・・・"
ランフィスは再び優斗を抱きしめてそっと唇に口付けてから、その耳元で小さく囁く。
"──私はユウトを誰にも触れさせたくないんだ。・・・あれは、猫ではない、人になれば男ではないか"
(──これは嫉妬だ)
ランフィスは湧き上がるその感情を抑える事が出来なくて、
(収めることができるのはユウトの存在を触れて確かめてそれで──)
しばらく無言で優斗をみつめるだけだった。
「・・・どうしたの?」
黙っていたのを不思議に思って優斗は聞く。
その、ランフィスの答えは。
「……今すぐ抱きたい…」
「ここで、このソファーで?」
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